ヒートショック対策リフォームで、冬も安心・快適な住まいに!
厳しい冬の寒さ、お風呂に入るのが億劫になったり、夜中にトイレに起きるのがつらかったりしませんか? 実は、その寒さが「ヒートショック」のリスクを高めているかもしれません。 今回は、ヒートショックの危険性と、それを防ぐためのリフォームについてご紹介します。ヒートショックって何?なぜ危険なの?
ヒートショックとは、急激な温度変化によって体に負担がかかる現象のこと。 暖かい部屋から寒い脱衣所へ移動したり、寒いお風呂に入ったりすると、血管が収縮して血圧が急上昇します。 そして、温かい湯船に浸かると血管が拡張し、今度は血圧が急降下します。 この急激な血圧の変化は、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす原因となり、最悪の場合、命にかかわることもあります。 特に、高齢者の方や持病をお持ちの方は注意が必要です。ヒートショックの現状:交通事故の約4倍もの死亡者数
ヒートショックによる死亡者数は、実は非常に多いことをご存知でしょうか? 厚生労働省の人口動態統計などによると、年間約1万7千人〜1万9千人もの方がヒートショックが原因と推測される入浴中の急死に見舞われているとされています。 これは、交通事故による死亡者数(年間約2,600人〜3,500人程度)の約4倍から7倍という非常に衝撃的な数字です。 特に冬季に多く発生し、その多くが高齢者の方に集中しています。 暖かいリビングから冷え切った脱衣所や浴室へ移動する、たった数歩の間に、命に関わるリスクが潜んでいるのです。危険な場所はどこ?
- 浴室・脱衣所:暖房がないことが多く、リビングとの温度差が大きくなりがちです。
- トイレ:特に夜間は冷え込みやすく、ヒートショックのリスクが高まります。
- 廊下・階段:暖房が効きにくく、家の中の移動で温度差が生じやすい場所です。
ヒートショック対策に有効なリフォーム
1. 浴室・脱衣所の断熱・暖房化
- 高断熱浴槽・ユニットバスへの交換:浴槽自体や壁、床に断熱材が施されたユニットバスにすることで、お湯が冷めにくく、浴室全体の保温性が高まります。
- 浴室暖房乾燥機の設置:入浴前に浴室を暖めておけば、入浴時の温度差を解消できます。洗濯物の乾燥にも使えます。
- 脱衣所への暖房器具設置:コンパクトな壁掛け式の暖房機やパネルヒーターなどを設置することで、脱衣所の寒さを和らげられます。
2. 窓の断熱改修
- 内窓の設置(二重窓化):今ある窓の内側にもう一つ窓を取り付けることで、断熱効果が飛躍的に向上します。工事も短期間で済みます。
- 断熱性能の高い窓への交換:樹脂サッシやLow-E複層ガラスなど、断熱性の高い窓に交換することで、室内の熱を逃がしにくく、外の冷気を防ぎます。
3. トイレの断熱・暖房化
- トイレ用暖房器具の設置:人感センサー付きの暖房機などを設置すれば、必要な時だけ暖めることができます。
- 壁や床の断熱改修:既存の壁や床に断熱材を充填したり、断熱材入りの床材に張り替えたりすることも有効です。
4. 玄関・廊下・階段の断熱改修
- 断熱ドアへの交換:玄関ドアを断熱性の高いものに交換することで、冷気の侵入を抑えられます。
- 壁や床、天井の断熱強化:家全体の断熱性能を上げることで、家中の温度差が軽減され、より快適な住環境になります。